人気のトライバルタトゥー!!トライバルタトゥーの歴史とは?!
タトゥーのデザインの中でも、トライバルタトゥーは多くの人に人気の高いデザインです。ここでは、人気のトライバルタトゥーについて基礎知識をご紹介します。
トライバルタトゥーの歴史について
トライバルとは?
トライバルとは、英語で「種族の・部族の」と言う意味があります。本来のトライバルタトゥーは、赤道付近の太平洋諸島に存在していたサモア族等の間で誕生したもので、トライバルタトゥーの種類は沢山存在し、その中でもサモアは一番歴史の古いデザインになっています。昔は、サモア近辺で生まれたタトゥーデザインの事をトライバルデザインと呼んでいましたが、現在は、サモア族以外の他の部族が使用していたタトゥーデザインも含めて、トライバルデザインと呼ばれるようになっています。
トライバルタトゥーとは?
トライバルタトゥーはタトゥーの中でも最古の歴史をもつといわれています。一概に「これがトライバル!」というデザインは存在せず、一般的には黒の模様だけで描かれたタトゥーは全てトライバルと総称されます。およそ2000年も前から存在していたと言われており、世界の各地域に存在する民族文化の象徴として、その歴史は長く受け継がれています。トライバルタトゥーのデザインには、幾何学模様、ライン等、色々な種類があり、各部族によってタトゥーの模様は様々です。このように、トライバルタトゥーの文化は世界中に存在しており、各部族内で発展した文化によって、実に様々なデザインと意味を持っていると言う特徴が挙げられます。
トライバルタトゥーのデザインとは?
各トライバルタトゥーのデザインには独特の法則性があります。その中でも、ポリネシアンタトゥーと呼ばれているモノはその個性が顕著に見られるデザインになっています。このタトゥーは、マルケサス諸島をはじめとして、タヒチ、サモア、マオリ等で彫られており、深く、豊かなイメージの世界をタトゥーから感じさせてくれます。
トライバルタトゥーの意味的には、自分自身を一層魅力的に見せると言うのが根本にありますが、その他にも社会的な自分のステータスを表していたり、既婚している印の意味であったり、タトゥーの意味合いは様々です。また、精神世界と深く関わるような宗教的、呪術的な意味合いで彫られる場合もあります。
このように、トライバルタトゥーと言うのは一見どのデザインも似ているように思いますが、実は、彫られているデザインには人それぞれに意味が違うのです。デザインの種類については10種類以上と豊富なバリエーションが存在します。代表的なトライバルタトゥーのデザインで言うと7種類程度に絞られます。
代表的な7つのトライバルタトゥーについて
- ボルネオ
- ボルネオは、マレーシアのボルネオ島で発祥したタトゥーです。今に伝わるトライバルタトゥーの確立には、このボルネオは欠かす事が出来ないタトゥースタイルです。特に、タトゥーを入れていない人であっても、トライバルタトゥーと聞くと真っ先にイメージするデザインは、ボルネオの人も多い代表的なデザインです。ボルネオのデザインの基となっているのは木版画の彫刻で、その彫刻のデザインが派生してタトゥーデザインになっています。ボルネオのタトゥーは、その土地や地域に関連している植物や動物等が、デザインのモチーフとして彫られているケースが多いのが特徴です。
- マオリ
- マオリは、ニュージーランドの原住民であるマオリ族が名前の由来になっています。マオリのタトゥーは、特定の社会的地位を持った人だけが入れる事の出来る神聖なものとして存在しています。トライバルタトゥーの中でも、顔面に彫るタトゥーである事が大きな特徴に挙げられます。この顔面にマオリが彫られている人と言うのは、比較的部族の階級が高い人だけしか入れる事が出来ないデザインです。デザインの特徴としては、巧みに曲線を組み合わせたデザインが多くなっています。
- タヒチ
- タヒチは、現在に浸透したタトゥーと言う言葉の発祥地です。従来、タヒチ語で叩く動作の事をタタウと言い、その言葉が変化してタトゥーと言う言葉が誕生したと言われています。タヒチのデザインは、円や曲線から模様が描かれ、タトゥーに使用する墨の黒面積と空き面積によって、デザインが上手く構成されている事が特徴です。
- サモア
- サモアは、ポリネシアが発祥であり、唯一トライバルタトゥーの歴史が現代まで伝承されているタトゥーです。現地民の男女には、元からタトゥーのデザインとして決められた組み合わせが存在し、下肢に左右対称に彫られるデザインは有名です。しかし、現在、ファッションとしてサモアを体に彫る際には、腕、胸、背中等の全身に入れる人が多いのが特徴です。海外では、トライバルタトゥーのデザインの中で最も人気のあるデザインがサモアです。サモアのデザインは、連続性があるのが特徴で、槍、ムカデ、サメの歯と言うように、ポリネシア民族の象徴を表すモチーフがデザインにされています。
- マルケサス
- マルケサスは、マルケサス諸島が発祥のトライバルタトゥーです。通称マケージャスタイルと言われています。マルケサスのタトゥーの特徴は、全身を覆うところまでタトゥーを施す所にあり、現地人の殆どが全身にタトゥーを入れています。なので、他のトライバルタトゥーと比べると、墨で体を塗る面積が多く、タトゥーのサイズに関しても大きい事が特徴として挙げられます。一番現代的なタトゥーデザインと言えます。
- ハイダ
- ハイダは、ハイダ族の間で彫られていたタトゥーです。ハイダ族は、北アメリカ大陸の太平洋に面した北西沿岸部に住む先住民です。デザインの特徴としては、元々ハイダ族の多くが作る彫刻のトーテムポールに描かれるようなデザインで、絵画や壁画のようなタトゥーになっています。また、基本的にトライバルタトゥーで使用される墨は黒のみの場合が多いですが、ハイダに関しては黒と同等の割合で赤も使用されるのが大きな特徴となっています。
- カリンガ
- カリンガは、フィリピンのルソン島が発祥です。現在でもトライバルタトゥーとしてカリンガは伝統を守り続けられています。カリンガのデザインは、体の一部を覆うようなデザインで、そのデザインは細かく密集して彫られており、その外見は服を着用しているようにも見えるのが特徴として挙げられます。
現代におけるトライバルタトゥーについて
現代では、トライバルタトゥーを自分のおしゃれの一部として体に入れるようになっています。昔のように部族の伝統的な身体装飾と言う事ではなく、カジュアルにタトゥーを楽しむ人が多くなっています。現在では、この昔から伝わる伝統的なトライバルタトゥーのデザインを、ファッションと言う観点から体に入れるスタイルに変化しています。また、この伝統的なトライバルタトゥーには、デザインの持つ意味がそれぞれに存在し、そのタトゥーに込められている意味を知る事で、一層タトゥーに対して親しみが湧き、その事が魅力を一層引き立てている要素になっています。
トライバルタトゥーは、男性であれば男らしさを感じさせ、女性であれば強さを感じさせてくれます。黒を基調とした直線や曲線で描かれるトライバルタトゥーは、おしゃれが好きな現代人にとって魅力的なものとして捉えられています。タトゥーのサイズも大きいものから小さいものまで幅広くあり、どのトライバルタトゥーも味のあるデザインで多くの人に支持されています。